David Owen 96


<最高善>の理念→根源的自律の未来像の要求と一致すると思われる目的を確立


しかし
→この目的を実現する可能性は根拠を欠いたまま


『最高善の概念の客観的実在性は、…十分に証明されない。しかし…この概念の
使用はあの目的(=世界における最高善)を能うかぎり実現するために純粋実践
理性によって命令されているのであり、…また(実現)可能とみなされねばなら
ない。…命令によって生じる結果は、この結果を可能ならしめるものとわれわれ
に考えられうるただ二つの条件であるところの、神の存在と魂の不死とともに、
信仰の問題であり、…』
→2つの意味で重要
 (1)超越論的仮定により道徳的行為に因果的効果をもたせる道を開く
 (2)神と人間の間の伝統的な関係を逆転