『支配の社会学?』83【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】

15 ツァーリズム的家産制(p.276-)



家産制的君主権力と荘園領主的名望家
――並存する場合、両者の間では妥協が行われた。
  →少なくとも近世においては、ヨーロッパ大陸の制度にはこのような現象は
もはや知られていない。
   ―ピョートル大帝からエカテリーナ二世に至る時代には一種の勤務ライト
ゥルギーがロシア貴族に課せられていた。
    〔ピョートル大帝の施策〕・社会的位階は家産官僚制的官職に勤務する
ことによってのみ与えられる。
                ・官職を引き受けない場合には、貴族の権利
は二世代後には消滅する。
    →貴族は荘園領主的家産制と統合された。

政治的勢力、社会的威信、特に経済的上昇の一切のチャンス
――すべて官職や直接宮廷的諸関係に依存していた。
  ―ロシアにおいても同様
    政治的勢力を操作することは、経済的上昇のチャンスを示していた。
   →ロシア国王は西洋の君主があえてなしえなかったようなことを成しえた。

ツァーの権勢
――基盤:・行政と軍隊との指導権をもつ個々のチン保有者との間の連帯関係
     ・貴族相互間に身分的な連帯関係が全くなかったこと。
  →貴族は小党派に分かれて相互に激しく分裂しており、君主に対しては完全に
無力