『支配の社会学?』77【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】
12 家産制的支配の分権化、ザトラピーと分国(タイルフュルステンテューマー)
勢力範囲の個々の構成要素が、ヘルの居城から遠く離れるほど、ますますヘルの影
響力から離脱するという状態
――純官僚制的な家産制的構成体にとっても通常のことであった。
…阻止できないこと。
・隣接の地域:ヘルが廷臣〔家役人〕をもって直接に家産制的に管理する。ヘ
ルの「家勢力」を形成
・外域諸州:その総督は、自己の領域を家産制的に管理する。一定額の上納物
のみ納める。
―距離が遠く離れれば離れるほど、その地域の軍事力や担税力は
ヘルから独立されたものとなる。
→辺境の官吏は常に極めて強い職権を付与されている。
・最も遠隔の地域:名目的に従属しているにすぎない。地域のヘルと中央のヘ
ルは絶えず争奪戦を繰り返す。