『支配の社会学?』73【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】


皇帝の家産制的支配の官職専有の危険性防止、保護・被護関係と地方名望家
による官職独占の阻止のための手段
――・官職任期の短縮
  ・官吏を一族郎党のいる地方には任命しないこと
  ・密偵による監視
  ・任官資格の試験
  ・昇進、降任における職務上の業績の証明
  ―これは、形式的にみれば、官僚制的没主観性の可能な限り最も徹底した
現実
  ―真正な家産制的官吏の場合に見られるような・個人的な恩恵や恩寵にも
とづく官職地位からの、同じく徹底的な離脱である。
   ―一部は消極的に、官吏相互の間を引き離した競争や不信によって、
   ―一部は積極的に、試験によって獲得された教養免除が広く社会一般か
ら高く評価されていたことによって、
   ⇒封建化も官職の専有も官職にまつわる保護関係も打破された。
    →その結果、官吏層の身分的習律は特色をもった。
     あの全く特殊官僚性的な・功利主義的な志向をもった・古典主義的
教養教育を特色とする教養貴族的な・身振りや態度の品位を最高の
徳性として尊重するという・爾来中国人の性格を極めて強く特徴づ
けるに至ったところの特色