『支配の社会学?』72【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】

土着の勢力として家産官僚制に対立したもの
――商人ギルド、ツンフト、氏族(ジッペ)
  ―氏族
・家族の狭いサークルの中:祖先崇拝
   ・同姓の広いサークル:族外婚
   によって結合されており、氏族の長老は村落内で実際上最も有力な権勢を保持し
ていた。
⇔中国の行政
 ―粗野的な性格で、平均的な支配者のもとでは中央集権も欠如していた。
 ―中央官庁の指令
  ―下級官庁によって、拘束力ある命令としてではなく、むしろ非権威的な勧告とし
て扱われた。
 ⇒官吏団は氏族の長老と職業団体とをその担い手とする伝統主義の抵抗を考慮に入れ
、何らかの仕方でこれと妥協することを余儀なくされた。
他方
官吏機構の一般的性格における比較的広汎な統一化
――異常に強靭な〔伝統主義の〕圧力に抵抗しながら、明らかに達成された。
  ―官吏団が地方的名望家勢力に基礎を置く、帝国行政に対して独立的な・領邦君主
や封建諸侯の層へと変形していくことが阻止されている。
――官職によって合法・非合法に獲得した財産
  →土地に投資された。
←中国の倫理が官職候補生とその師父・保護者および上官との間の、特に緊密なピエテ
ートのきずなを強調していたのにもかかわらず。
――とりわけ、官吏間における保護関係〔親分子分関係〕と氏族関係
  ―定まった被護者をもつ事実上世襲的な官職貴族制を生み出す傾向を持たざるをえ
なかった。