『支配の社会学?』71【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】

2 中国

中国
――本質的にこれとまったく異なっていた。
――中国における家産制官僚の力の基礎となっていた諸事情
  ―巨大土木事業(治水規制、運河の建設)
   …これは臣民の賦役を強度に利用することで可能となる。
  ―貢租を貯えるための貯蔵庫の設置
   …官吏はここからプッリュンデを受け、軍隊の装備、給養をおこなった。
  ―社会階層は荘園領主制の欠如が完全であった。
しかし、
――歴史時代に入ると
  ―ライツゥルギー的な拘束は存在しない。
   {自主的な個別経済に諸緒の給付が分課され、これによって中央経済の需要
(ヘルの需要または団体成員の需要)が充足される場合、このような需要充
足の仕方をライツゥルギー的需要充足と呼ぶ。p152}
   ―事実上の移転の自由や職業選択の自由は―公式には本来は存在しなかった
が―、長期にわたって脅かされたことはない。
   ―世襲的な賎業はあったが、身分的・世襲的特権の痕跡はない。