『支配の社会学Ⅰ』66【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】


地方官吏に対して君主の中央行政による統制を維持するための手段の1つ
――地方官吏の権限を分割するということであったが、この手段は行政法
極めて重要な帰結を伴う。
  ―財務行政のみは特別の官吏の手中に委ねるとか、各行政区について文
官と武官とを併置するとかした。
   →これは技術的にみてもごく自然なことであった。
    ∵こうすれば、
武官:彼の行政の経済的手段の調達については、彼から独立の民政に依存し
なければならない。
     民政:その力を維持するためには、武官の協力を必要とする。


各行政管区の軍事的権力と経済上の権力とが一人の手中に統合されるとき
――つまりこれらの二つの権限が永続的に統合されるとき
  →ほとんど常に、やがて当該総督が中央権力の力から独立する傾向が結果されると
いうことを、正当に気づいていたわけである.