市野川容孝「思考のフロンティア:社会」岩波書店
- 作者: 市野川容孝
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/10/26
- メディア: 単行本
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【目次】 1 社会的なものの現在 (日本の戦後政治と社会的なもの;冷戦以後と社会的なもの;社会学と社会的なもの;社会民主主義) 2 社会的なものの系譜とその批判 (ルソー;社会科学の誕生;批判と展望) 3 基本文献案内
このシリーズでは規格外の幅ですね。
「社会的なるもの」とは何かを問う。
第1章は政治史的要素強しで
第2章のルソーとかにやっぱり関心がいきますね〜。
「不平等論」と「社会契約論」との社会
前者においては社会とは不平等+不自由であり
後者においては社会とは平等+自由である。
でもこの2つの自由は実は同じである。(pp.119-121)
ここで関わってくるのが自尊心、所有権と羨望、嫉妬であるとかとか。
あとは、議会制を超える議会制*1によって支えられる民主主義が
必要で、それらの過程が社会的なものを鍛え上げていく(p.88)とか。
*1:議会の外から様々な力を備給されるもの