厚東洋輔「モダ二ティーの社会学」ミネルヴァ書房


【目次】
第1部 ポストモダニゼーションとグローバリゼーション(ポストモダン論の興隆と東西図式の終焉
グローバリゼーション論の出現と南北図式の動揺
モダンの移転とハイブリッドモダン)
第2部 モダニティの構造(ナショナリズムの光と影
職業本位と家庭本位
自立と連帯 ほか)
第3部 モダニティとグローバリゼーション(グローバリゼーションとは何か
国民国家の萌芽型と完成型
福祉国家ローカリゼーション ほか)



まず、近代という構造が矛盾と媒介物によって成り立っているものだということを

説明していく。

例えば、

国家形成と民主化は対立、それをナショナリズムが調停する。(p40-)
アソシエーションとコミュニティーは対立、契約が調停(p70-)
読書人と非読書人は対立、「私」領域は共通(p90-)

などである。

次に近代社会について説明する。(p125-)

近代社会は
遠心的傾向*1と求心的傾向*2の対立という危ういバランスの基に成り立つ。
しかし、これは20世紀に入り変容する。
総力戦、総動員体制、開発主義によって近代社会は変化する。
政治は肥大化し、市場は政治に管理され、文化は国家内に内閉され*3
社会は国民の中に吸収された。
こうして、メンバーの必要とするものを提供する機能と
生殺与奪の権の2つの権力をもった「リヴァイアサンとしての国民国家」が誕生した。

しかし、グローバリゼーションによりこのような国民国家

2重の批判にさらされている。

大きすぎるという批判と小さすぎるという批判である。

本書では福祉国家と環境問題によってそのことを言い表す。

最後にモダニティーがどのような過程を通じてグローバルかするのか。

そのHOW問題を説明する。

内発的近代と外発的近代の違いである。

そこではハイブリッドモダン*4という概念を説明する。







近代化論はおもろいね。

*1:主権、市場、市民社会、文明化

*2:国民

*3:ポップカルチャーとして

*4:「風俗としての近代」、近代日本などがあたる