森村進(編)「リバタリアニズム読本」勁草書房
- 作者: 森村進
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2005/03/01
- メディア: 単行本
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【目次】
第1部 リバタリアニズムのキーワード(右翼(右派)と左翼(左派)
家族
企業家 ほか)
第2部 リバタリアニズムの25冊(ジョン・ロック『統治論』
アダム・スミス『国富論』
トマス・ペイン『人間の権利』 ほか)
第3部 リバタリアニズムの古典から(ヴィルヘルム・フォン・フンボルト『国家活動の限界を推定せんがための試論』
バンジャマン・コンスタン『近代人の自由と比較された古代人の自由について』
リチャード・コブデン パンフレットと演説から ほか)
リバタリアニズムの全体像を
キーワード、書籍、古典を紹介、解説することにより
見渡せるようにしてある。
簡単な辞書的役割も果たす。
ためになったのは
「共同体主義について」 ・リバタリアンは共同体を否定するわけではない。 ボランタリーな共同体と地縁・血縁共同体、国家・政府(権力機構)と 人々の間の相互関係から成立する社会とを区別する。(p15)*1 ・共同体主義は人類に共通の普遍的な人間性を軽視する、そして各人はただ1つではなく たくさんの共同体に属しているのであり、それぞれの共同体へのコミットメントの有無と 強さには個人差があるということを無視しがちである(p16)
「平等主義」 ・リバタリアンは、個人の自由(消極的自由)・私的所有権をすべての人々に等しく保障する。 全ての人々に対して公平に方を適用する(方の基の平等)。 ・政府が保障するべきなのは個人の自由の尊重と矛盾しない形式的平等であり、 実質的平等を実現することは無用である。
「自然権」 ・人権=自然権は、自己所有権と言い換えられるような第一世代の人権が中心である。
あと、2、3冊読んだらこの理論からちょっくら離れましょ。
*1: 前者は加入・脱退が自由に可能、後者は自由には不可能