日高六郎 編『1960年5月19日』岩波新書、1994


1960年5月19日 (岩波新書 青版 395)

1960年5月19日 (岩波新書 青版 395)


デモに関して言えば、整然たるデモなどの市民派よりの記述。

声なき声の会などなど。


■戦後の大衆運動の特徴

権力の構造がしだいに単純化し、集中していくのにたいして、それを批判する勢力がますます多様化していくということが、とくに戦前にくらべて、戦後の日本の大衆運動のひとつの重要な特徴である。ここでいう多様性とは、第一には、参加者の階層、職業、性、年齢等の多様性、第二には参加者のイデオロギーあるいは思想的信条の多様性、第三には動機の多様性、第四には、運動目標の多様性(その多様性が多様性のままある程度整合できたということ)、第五には、活動形態の多様性、をさしている。
(pp.244-247)