David Owen 88
【第八から十章】
フーコーの仕事。成熟の問題に対する関心のニーチェやウェーバーの仕事との関係
を明示
■第八章
フーコーの方法論的省察
――考古学→系譜学→考古学と系譜学の<二重のまなざし>へ
フーコーの系譜学的方法
――権力への意志の教説をさらに洗練されるものとして検討
■第九章
批判の実践
→社会的実践や知の形態に向けられる。
―後者が自律に対して持つ意味合いという観点からなされる。
⇒「二重のまなざし」を経由して展開
フーコーが示すもの…ジレンマ
人間主義的知と生−政治的テクノロジーがいかにして自己自身を変容させるわれ
われの能力を権力諸関係の激化に結びつける。
■第十章
ジレンマに対するフーコーの応答
――真理の政治に代えて闘争の政治を導入する<反人間主義的創造性の倫理>の練
成として検討
フーコーによる系譜学的批判の洗練
――世界史的天才/立法者への呼びかけを放棄するにいたる
応答に含まれる政治
…一つの垂範倫理として現われ、そこで批判的活動はそれが近代文化のうちに堅固
化しようと試みる、まさにその倫理的スタンスの模範を示すことになるのではな
いか、と論じる。
【結論】
この思想軌道によって展開された内在的批判の系譜学的形態が現代的思考に対して持つ
意味合いを指摘