『支配の社会学Ⅰ』51【家父長制的支配と家産制的支配(p.143-)の続き】


ドイツでミニステリアーレンになる自由人
――自分の土地をヘルに寄進し、これを再び、適当に増加してもらった形で、
家人領として受領した。
ミニステリアーレンの素性
――彼らの非自由人起源は疑いのないものと思われる。
他方で
1つの「身分」としてのこの階層の特殊的性格
――騎士的生活を送っている自由人が大量に彼らの仲間に入ったという事実に
よって、作り出されたものであるということも確実である。


西洋ではミニステリアーレンは「騎士」の階層に同化してしまった。
→彼らの地位が広汎にステロ化し、したがってまたヘルの要求が明確に制限さ
れることを意味
 →ヘルは彼ら(ミニステリアーレン)に対して、身分的=習律的な騎士的勤
務をもとめうるにとどまり、その他の勤務を要求しえなくなった。
 →ヘルと彼ら(ミニステリアーレン)の交際は、騎士的な身分的習律の諸形
式でおこなわざるをえなくなった。


ミニステリアーレンの地位
――主君が「勤務規則」を発布し、かくして1つの「勤務法」を作り出すとき、
更に一層ステロ化される。
  ―この勤務法は彼らを法仲間としてヘルに対して結束せしめる。
   ―彼らの仲間は官職を独占し、ミニステリアーレンの団体に部外者を入れ
るには、彼らの同意が必要であるという原則を確立し、勤務と報酬とを
確定し、あらゆる点で身分的に閉鎖された1つの団体を形成し、ヘルはこ
の団体を相手に交渉しなくてはならなくなった。
    →ヘルは今や、判決によって家人レーエンの没収が宣告されない限り、
ミニステリアーレンから彼の家人レーエンを剥奪することはできない。
    →官吏たちまたその一部
     ―ヘルは彼の指導的な高官を、他の高官の提案または権威ある意見にし
たがってのみ選任すべきである、という要求を提起するに至る時
      →官吏たちの力は頂点に達する。


ヘルの最高官吏の選任
――ヘルの大封建家臣やその地方の名望家たち、とりわけ身分制的代表者たちから
成る「顧問」会議の権威的意見がヘルに真に効果的に押し付けられた。