『支配の社会学Ⅰ』22【官僚制化の諸前提と諸随伴現象(p.73-)の続き】


軍隊の官僚制化
――従来、有産者の名誉的特権を形成していた軍務勤務が
  無産者に移されるという過程と相平行して行なわれた。
戦争経営の官僚制化
――私的資本主義的形態をとることもある。
  ――私的資本主義的な軍隊調達と軍隊管理
    →特に西洋の傭兵軍においては、19世紀の初頭に至
     るまで全般的に原則的
     …30年戦争においては多くの兵士は自らその職業
      の物質的手段(武器・馬匹・衣服)の所有者
     …プロイセン常備軍においては中隊長が物質的
      手段の所有者
     →ティルジットの講和以後に経営手段が国家の手
      中に集中
  ⇒事業の「国営化」は鉄道の国営化の中にこれを見るこ
   とができる。



行政の官僚化は、他の領域においても、経営手段の集中と相
提携して進行

――レーエン〔封〕を与えられた官吏…完全に自分の財布で
                  行政を行なう。
――官僚制的国家…国家的行政費用全部を国家の予算に計上
         し、下級機関に経常的経営手段〔経常費
         〕を附与し、その利用について下級機関
         を規則し統制する。
行政の「経済性」に対して持つ意義=資本主義的に集中さ
 れた大経営の持つ意義を同じ