仲正昌樹「日本とドイツ二つの戦後思想」、光文社新書
- 作者: 仲正昌樹
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/07/15
- メディア: 新書
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【目次】
第1章 二つの「戦争責任」(「国際軍事裁判」はインチキか?
「人道に対する罪」を背負ったドイツ ほか)
第2章 「国のかたち」をめぐって(「国のかたち」は変わったか
分断された「国のかたち」 ほか)
第3章 マルクス主義という「思想と実践」(思想的武器としてのマルクス主義
日本における“何でもマルクス主義” ほか)
第4章 「ポストモダン」状況(ポストモダンの導入と批判的知性
ドイツのポストモダニズム ほか)
本書は戦後思想<史>であると思う。
日本とドイツがWWⅡ後どのような条件でどのような思想を営んできたのかを解説し
そして、それが両国の戦後の態度にどのような影響を及ぼしてきたのかを検証する。
初学者にとっては、いろいろな思想、人物、論争が載っているので
戦後思想の流れがわかって勉強になると思う。
基本的には
戦後の国家の作られ方、国情、歴史、地政学が違う
ので戦後責任の議論も違うということであろう。
ドイツ→国民にも責任があるのだろうという議論がある<ヤスパースなど>(P36)
日本→主に「国民」の「内部」にいる犠牲者にたいする責任論(P46)
ポストモダンな本