猪口孝「国家と社会」東京大学出版会
- 作者: 猪口孝
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 1988/05/01
- メディア: 単行本
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【目次】
序章 国家と社会
第1章 国家の形成
第2章 国家と社会の哲学的基礎
第3章 近代国家をみる視角
第4章 国家と社会の諸相
第5章 支配装置
第6章 国家の介入
第7章 社会構造
第8章 社会の対応
第9章 現代日本の国家と社会
第10章 結論―さらなる問いかけのために
国家*1と社会の関係性を明らかにする。
その視点として世界経済、国際関係、階級関係、官僚制、民主主義の5つを
提案する。(p40)
近代以降、国家は社会に依存し始め、しかも社会を国家の中に取り込む過程が始まった
とする。
国家は人員(官僚・軍隊)にしても産業にしても財政(税金)にしても社会に供給源としての
役割を必要としているのである。
そのような中で社会は国家に対して3つの対応をとる。
それは、退出、抗議、忠誠である。(p116-)
国家と社会は原理的な緊張関係におかれている。それは、近代国家が生まれて以来、
国家と社会は重なりあう部分が大きくなりながら、別々の原理*2によって規定されている
とする。そこに互いの緊張関係が生まれてくる。