2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『支配の社会学Ⅰ』17【官僚制化の諸前提と諸随伴現象(p.73-)の続き】

4 官僚制的組織の技術的優秀性 官僚制的組織が進出する決定的な理由 ――他のあらゆる形に比べてそれが純技術的に見て優秀であるという点 精確性・迅速性・明確性・文章に対する精通・継続性・慎重性・統一性・厳格な 服従関係・摩擦の防止・物的および人的費…

田中浩『国家と個人』(1990)岩波書店

国家と個人―市民革命から現代まで作者: 田中浩出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1990/04/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 【目次】 第1章 近代国家とは 第2章 「法の支配」と民主主義 第3章 近代国家論の生誕―ホッブズ 第4章 近代的制…

『支配の社会学Ⅰ』16【官僚制化の諸前提と諸随伴現象(p.73-)の続き】

3 行政事務の質的変化 官僚制化の機縁を与えるものとして重要なもの ――内包的・質的な拡大と内面的な展開 ――権力政策に起因する常備軍の創設、これに伴う財政の発展、 この両者に由来するいろいろな要求が官僚制化の方向に働い ている。 ――文化の複雑性の増…

『支配の社会学Ⅰ』15【官僚制化の諸前提と諸随伴現象(p.73-)の続き】

2 行政事務の量的発達 行政の官僚制化の本来の地盤 ――行政事務の発達の特殊な様態、量的発達にあった。 Ex:政治的領域における官僚制化の古典的地盤を形成しているの は大国家と大衆政党 →大国家組織≠官僚制的行政 ――大国家組織の純時間的な存続や国家組織…

『支配の社会学Ⅰ』14【官僚制化の諸前提と諸随伴現象(p.73-)の続き】

「プレベンデ的」官僚組織 何らかの仕方で物的に固定されたレンテ収入や、土地その他のレンテ収 入源の本質的に経済的な利用権やが、現実的または擬制的な官職義務の 履行に対する報酬として、終身的に官僚に付与されており、かつ、右の 財貨〔レンテ収入や…

『支配の社会学Ⅰ』13【官僚制化の諸前提と諸随伴現象(p.73-)の続き】

官僚は経済的には賃借企業家に似た地位を占める。 租税徴収をヘルがみずから管理するかわりに、公けの租税徴収自体を (官僚に)賃貸するという方法 ――君主財政を予算編成の体系に組織化 →進歩の可能性(そのときどきの計算不能な収入でその日暮しを する→収…